Grave.Pessac-Leognan (グラーヴ.ペサックレオニャン)


1級シャトーが1つ、ほか格付けシャトーが15

ボルドー市の南、ガロンヌ河西岸に広がる地域で市街地にほど近く、中世以来の古い産地です。約900万本のワインを産出しています(赤ワイン80%白ワイン20%)。1855年の格付け当時、メドック以外で唯一選びだされたオー・ブリオンをはじめ、すばらしいワインを造りだすシャトーがあり、一般的に価格は手ごろで、もっとも高く評価されてもよい銘醸地のひとつです。グラーヴは、その名前の示すとおり、土壌は小石が多くなり、そのため同じブドウ品種を用いても、メドックのものとはまた違った個性のワインとなります。赤ワインはカベルネフランの比率が比較的高く、メドックに比べてソフトな口当たりのワインを生みます。白ワインはソーヴィニョンブランとセミヨンから造られ、60年代より低温浸漬および発酵によって、世界一流レベルの白ワインとしてのスタイルを確立させました。クラーヴ地区の中でも、特に秀逸なワインを造るシャトーが集まるペサックやレオニャンのほか、北部いくつかの村は1987年ヴィンテージからペサックレオニャンのAOCを名乗ることが許可されています。


Haut Brion オーブリオン(赤)

格付け 1級

面積 43.2ha

品種 カベルネソーヴィニョン45% メルロ37% カベルネフラン18% 

樹齢 36年

生産本数 13万2000本

醸造/熟成 新樽100%22ヶ月 清澄あり 濾過あり  

セカンドワイン バアン・オー・ブリオン/8万8000本

試飲レポート  94① 94② 94③ 99① 99② 00

1525年から3年間、かつてボルドー市長を務めたダミラル・ド・ブリオン氏の所有だったことがシャトー名の由来。1855年公式格付け時に、その品質が名声を博していたためにメドック以外で唯一選ばれたシャトーです。1935年から現オーナーの所有となり、1958年からドメーヌ・クラレンス・ディロンと呼ぶ醸造会社組織となって現在に至っています。1960年にはグランクリュの中ではじめてステンレス製の発酵タンクを設置したことでも有名です。ボルドー市街地で石礫石灰質の優れた土壌を持ち、黒い色調で燻製や黒土、タバコといった特徴あるブーケを持ったワインです。

 

Haut Brion オーブリオン(白)

格付け 1級

面積 2.7ha

品種 セミヨン63% ソーヴィニョンブラン37%  

樹齢 36年

生産本数 7800本

醸造/熟成 新樽100%13~16ヶ月 清澄なし 濾過なし  

セカンドワイン レ・プランティエ・デュ・オー・ブリオン/5000本

試飲レポート プランティエ 95

生産量は極めて少なく、赤ワインの名声ともにトップクラスの評価とそれに伴う品質。リンゴや蜂蜜、蝋といった香りは、喩えればきりなく香る。それほど複雑。新樽のヴァニラも強い。

 

Bouscaut ブスコー(赤)

格付け 格付けシャトー

面積 50.0ha

品種 メルロ50% カベルネソーヴィニョン47% マルベック3% 

樹齢 35年

生産本数 10万本

醸造/熟成 新樽50%16ヶ月 清澄あり 濾過あり 

セカンドワイン ラ・フラム・ド・ブスコー/10万本 

小石と石灰の混じった恵まれた土壌を持つ。1979年にルシアン・リュルトンの所有となり、その後1992年に息子のソフィー・リュルトンの所有となった。濃いガーネットで果実実が豊富。メルロの比率が高い特徴を持つ。

 

Bouscaut ブスコー(白)

格付け 格付けシャトー

面積 6.0ha

品種 セミヨン65% ソーヴィニョンブラン35% 

樹齢 30年

生産本数 1万8000本

醸造/熟成 新樽60%11ヶ月 清澄あり 濾過なし 

セカンドワイン ラモット・ブスコー/1万8000本

水はけの良い砂利の下に石灰岩のある丘にある。1980年からマルゴーにブラーヌカントナックを持つリュルトン家がオーナーとなった。発酵、熟成ともに木樽を使い、伝統的な醸造法を行っている。リンゴなどの香りと上品な酸味を持ちながら、しっかりとした構造のワインを造ります。

 

Carbonnieux カルボニュー(赤)

格付け 格付けシャトー

面積 45.0ha

品種 カベルネソーヴィニョン60% メルロ30% カベルネフラン7%

マルベック2% プティヴェルド1% 

樹齢 40年 

生産本数 20万本

醸造/熟成 新樽33%18ヶ月 清澄あり 濾過あり 

セカンドワイン トゥール・レオニャン/4万本 

12世紀の記録も残され、ボルドー全体を見渡しても歴史深いく、グラーヴでも最大級の規模を誇るシャトー。建立は1380年で、ボルドー慈善病院として建てられた。1740年まで病院として使われ、以後50年は聖十字架修道院として使用された。19世紀にはいって、ジロンド県で広く葡萄栽培をしていたボーシェレオー氏の手になり、建物を復興、本格的な葡萄栽培をを行うようになった。現在のワインは落ち着いたルビー色で獣臭など複雑な香りが特徴。アメリカ、ベルギー、イギリスへ多く輸出される。 

 

Carbonnieux カルボニュー(白)

格付け 格付けシャトー

面積 42.0ha

品種 ソーヴィニョンブラン60% セミヨン38% ミュスカデル2% 

樹齢 40年

生産本数 20万本

醸造/熟成 新樽33%10ヶ月 清澄あり 濾過あり 

セカンドワイン トゥール・レオニャン/4万本

リンゴや柑橘系の香りがスッキリ爽やかで、酸味、甘み、苦みのバランスもよく、コストパフォーマンスの高いワイン。

 

Domaine de Chevalierドメーヌ・ド・シュヴァリエ(赤)

格付け 格付けシャトー

面積 30.0ha

品種 カベルネソーヴィニョン65% メルロ30% カベルネフラン2.5%

プティヴェルド2.5%

樹齢 30年

生産本数 8万本

醸造/熟成 新樽33%18~22ヶ月 清澄あり 濾過あり

セカンドワイン レスプリ・ドシュヴァリエ/9万本 

試飲レポート  95

グラーヴでも最大級の規模を誇るシャトー。ボルドー地方では政府機関から公式に格付けされた高級ワインの醸造場はいずれも『シャトー』を名乗っているが、その唯一の例外がこの醸造場といえる。粘土質と鉄分を含んだ、砂礫質で排水の良い土壌を持つ。1942年にクロード・リカールが所有者となり、グラーヴ最高レベルの品質に高めた。その後、1983年にオリヴィエ・ベルナールの所有となった。葡萄樹の植替えを行ったために、1990年以前は土っぽいミネラルを感じるやや弱さが目立ち、1990年代前半は樽のみが目立つ単調なワインだった。1996年以降は収穫の選別を厳しくた結果、安定した品質のワインとなっている。モカやグリエ(焼けた木の香り)が特徴。

 

Domaine de Chevalier ドメーヌ・ド・シュヴァリエ(白)

格付け 格付けシャトー

面積 4.5ha

品種 ソーヴィニョンブラン70% セミヨン30%

樹齢 30年

生産本数 1万2000本

醸造/熟成 新樽30%18ヶ月 清澄あり 濾過あり

セカンドワイン レスプリ・ドシュヴァリエ/1万本

試飲レポート  01

ボルドーの白ワインでも長期間オークの新樽で熟成させている。樽からくるクッキーのような香りが特徴。グレープフルーツやマーマレードの香りが爽やか。重厚なボディで赤ワインよりも優れているといわれ、長期熟成が可能なワイン。  

 

De Fieuzal ド・フューザル(赤)

格付け 格付けシャトー

面積 38.0ha

品種 カベルネソーヴィニョン60% メルロ30% カベルネフラン8%

プティヴェルド2%

樹齢 30年

生産本数 10万本

醸造/熟成 新樽33%18~24ヶ月 清澄あり 濾過なし 

セカンドワイン ラベイユ・フューザル/6万本

1974年に所有者が変わった。1980年代から最新醸造技術を導入した。マセレーションの期間を長くし、オークの新樽を増やすなどの取り組みが行われ、品質は目覚しく向上した。 格付け外ながらソーヴィニョンブランとセミヨンの半分ずつで造られる、白ワインのド・フューザルも高品質。生産量はわずか4万本。

 

Haut Bailly オー・バイイ(赤)

格付け 格付けシャトー

面積 32.0ha

品種 カベルネソーヴィニョン65% メルロ25% カベルネフラン10% 

樹齢 35年

生産本数 8~10万本

醸造/熟成 新樽50~60%15ヶ月 清澄あり 濾過あり 

セカンドワイン ラ・バルド・オー・バイイ/4~6万本

鉄分を含んだ砂利や小石のほかに、貝殻の化石なども含んだ、グラーヴの中でも恵まれた土質を持つ。ワインの品質向上にも熱心で、葡萄の収穫を遅らせて葡萄をより凝縮させ、新樽の比率向上やセカンドワインの採用など、1980年以降は高い品質のワインを生産している。

 

La Mission Haut Brion  ラ・ミッション・オーブリオン(赤)

格付け 格付けシャトー

面積 20.9ha

品種 カベルネソーヴィニョン48% メルロ45% カベルネフラン7%

樹齢 21年

生産本数 7万2000本

醸造/熟成 新樽100%20~24ヶ月 清澄あり 濾過なし 

セカンドワイン ラ・シャペル・ド・ラ・ミッション・オーブリオン/3万6000本

試飲レポート  00 61

石灰を含む砂利質土壌の葡萄畑を持つ。シャトーの周囲は住宅地に囲まれ、国道250号線をはさんでオーブリオンと隣接している。1983年にジャン・デルマが所有者になると、新樽比率を上げ、メルロの比率も高くなった。改植を行ったために樹齢が若く、ボディの弱いワインを造る時期もあったが、セカンドワインを採用してファーズトラベルの凝縮感はすばらしいものとなっている。オーブリオンと同様に燻製のブーケを持つが、味わいはよりやわらかく甘い。傑出したヴィンテージではシルクのような舌触りのワインとなる。

 

La Tour Haut Brion ラトゥール・オーブリオン(赤)

格付け 格付けシャトー

面積 4.9ha

品種 カベルネソーヴィニョン42% カベルネフラン35% メルロ23%  

樹齢 23年

生産本数 3万本

醸造/熟成 新樽30% 20ヶ月 清澄あり 濾過なし 

セカンドワイン なし

ラ・ミッション・オーブリオンの隣に位置する。1983年まではラ・ミッション・オーブリオンのセカンドワインだった。1983年以降はジャン・デルマがオーナーとなり、大胆な葡萄の改植が実施され、樹齢があがるにつれて徐々に品質が向上している。やや大柄なボディーに、凝縮した味わい、細かい渋みとスパイシーな香りが印象に残る。 

 

Couhins Lurton クーアン・リュルトン(白)

格付け 格付けシャトー

面積 6.0ha

品種 ソーヴィニョンブラン100%

樹齢 15~18年

生産本数 2万本

醸造/熟成 新樽で約12ヶ月

セカンドワイン なし

オーナーのアンドレ・リュルトンが、なんとソーヴィニョンブラン100%でワインを造る。新樽を使った長期樽熟成により、複雑さと豊かさを持ったすばらしいワインが生まれる。

 

Latour Martillacラ・トゥール・マルティヤック(赤)

格付け 格付けシャトー

面積 30.0ha

品種 カベルネソーヴィニョン60% メルロ35% 

カベルネフラン、マルベック、プティヴェルド5% 

樹齢 35年

生産本数 12万本

醸造/熟成 新樽50%18ヶ月 清澄あり 濾過なし 

セカンドワイン ラグラーヴ・マルティヤック/3~4万本

1929年に現オーナーのクレスマンの所有となった。滑らかな酒質で凝縮感もありバランスのとれた骨格を持つ。お気に入りのワイン。

 

Latour Martillacラ・トゥール・マルティヤック(白)

格付け 格付けシャトー

面積 10.0ha

品種 セミヨン55% ソーヴィニョインブラン40% ミュスカデル5% 

樹齢 40年

生産本数 3万本

醸造/熟成 新樽50%15ヶ月 清澄あり 濾過なし 

セカンドワイン ラグラーヴ・マルティヤック/1万5000本

1987年からデュボルデュー教授がプロデュースし、樽発酵が行われるようになった。凝縮された果実味とスパイシーさに加え、樽の要素が増したことによって厚みのあるワインが産出される。

 

Laville Haut Brion ラヴィル・オーブリオン(白)

格付け 格付けシャトー

面積 3.7ha

品種 セミヨン70% ソーヴィニョンブラン27% ミュスカデル3%

樹齢 51年

生産本数 1万2000本

醸造/熟成 新樽100%13~16ヶ月 清澄なし 濾過なし 

セカンドワイン なし

試飲レポート  98① 98② 89

ラミッションオーブリオンよりも砂利の少ない土壌。蝋のニュアンスが顕著で、グレープフルーツなど柑橘の香りも卓越している。生産量の95%は輸出され、国外で消費されるという。高い品質の表れだ。そのすばらしさは89年物を飲んだときに揺ぎ無く実感した。

 

Malartic Lagraviere マラルティック・ラグラヴィエール(赤)

格付け 格付けシャトー

面積 37.0ha

品種 カベルネソーヴィニョン50% メルロ40% カベルネフラン10% 

樹齢 35年

生産本数 8万本

醸造/熟成 新樽40~80% 15~18ヶ月 清澄あり 濾過あり 

セカンドワイン ル・シラージュ・ド・マラルティック/8万本

ベルギー人の起業家・アルフレッド・アレクサンドル・ボニーが1998年にオーナーとなった。標高の高い、深い砂利質の台地に位置する。リコリス(甘草)の香りが特徴。大柄な口当たりで若のみのワインであることは少ない。味わいの調和が表れるには数年の熟成が必要。 

 

Malartic Lagraviere マラルティック・ラグラヴィエール(白)

格付け 格付けシャトー

面積 7.0ha

品種 ソーヴィニョンブラン80% セミヨン20%

樹齢 35年

生産本数 6万本

醸造/熟成 新樽25% 8~12ヶ月 清澄あり 濾過あり 

セカンドワイン ル・シラージュ・ド・マラルティック/6万本

 

Olivier オリヴィエ(赤)

格付け 格付けシャトー

面積 44.0ha

品種 メルロ50% カベルネソーヴィニョン40% カベルネフラン10% 

樹齢 25年

生産本数 18万本

醸造/熟成 新樽33% 12ヶ月/清澄あり 濾過なし

セカンドワイン セニューリー・ドリヴィエ/6万本

1970年代より畑の改植を始めているためか葡萄の樹に若干の若さを感じる。トリュフ香などを特徴とした口当たりのよいワイン。

 

Olivier オリヴィエ(白)

格付け 格付けシャトー

面積 8.0ha

品種 ソーヴィニョン・ブラン50% セミヨン50% 

樹齢 35年

生産本数 4万2000本

醸造/熟成 新樽33% 9ヶ月/清澄なし 濾過あり

セカンドワイン セニューリー・ドリヴィエ/3000本

1981年にオーナーが変わり、土壌に適した品種が再植された。以前は木樽を使用しなかったが現在は使用している。セミヨンの比率が高く、穏やかな酸味。メロンや桃など熟した果物の甘さが特徴。

 

Pape Clement パプ・クレマン(赤)

格付け 格付けシャトー

面積 30.0ha

品種 カベルネソーヴィニョン58% メルロ42% 

樹齢 27年

生産本数 9万5000本

醸造/熟成 新樽100%20ヶ月 清澄なし 濾過あり  

セカンドワイン クレマンタン・デュ・パプ・クレマン/4万5000本

歴史は13世紀まで遡るシャトーで砂利質の土壌にある。オーナーはベルナール・マグレ。1970年後半より調子を落としていたが、ミシェル・ロランをコンサルタントに迎え、85年以降は燻製やタバコ、ミネラル香が漂う、複雑な味わいなワインを造り出しています。ソーヴィニョンブランを中心に少量生産の白ワインも秀逸な出来です。

 

Smith Haut Lafiteスミス・オー・ラフィット(赤)

格付け 格付けシャトー

面積 45.0ha

品種 カベルネソーヴィニョン55% メルロ35% カベルネフラン10%

樹齢 30年

生産本数 10万本

醸造/熟成 新樽80%18~20ヶ月 清澄なし 濾過なし 

セカンドワイン レ・オード・スミス/4万5000本

硅土質の石礫土壌を持つ。1991年にフロランス、ダニエル・カティアール夫妻がオーナーとなってからは、新樽比率の向上や設備投資など、妥協の無い品質向上への取り組みが行われ、今ではグラーヴでもトップクラスのワインを造っている。繊細なやわらかさが心地よいワイン。11.0haの畑から3万本の秀逸な同名(スミス・オー・ラフィット)白ワインも造っている。

 

Larrivent Haut Brion ラリヴェ・オー・ブリオン(赤)

格付け 格付けシャトー

面積 45.0ha 

品種 カベルネソーヴィニョン50% メルロ50%

樹齢 20年 

生産本数 10万本

醸造/熟成 新樽60~70%18ヶ月 清澄なし 濾過あり

セカンドワイン ドメーヌ・ド・ラリヴェ/10万本 

レオニャンに近いグラーヴ南部に位置し、オーバイイに隣接している。砂利質土壌。エノロジスト・ミッシェルロランの指導により、近年は凝縮感のある優れたワインが造られている。

 

Larrivent Haut Brion ラリヴェ・オー・ブリオン(白)

格付け 格付けシャトー

面積 9.0ha

品種 ソーヴィニョンブラン60% セミヨン35% ミュスカデル5%

樹齢 15年

生産本数 3万本

醸造/熟成 新樽100%12ヶ月 清澄あり 濾過あり

セカンドワイン ドメーヌ・ド・ラリヴェ/2万本