Pomerol(ポムロール)


格付けなし

ドルトーニュ河右岸、リブルヌ港の北東、サンテミリオンの西に位置する小さな地区で、公式の格付けはありません。ほとんどのシャトーは、4ha程度の畑で、1000~5000ケースの小規模生産です。鉄分を多く含む粘土質、砂利質、砂質の土壌はメルロの栽培に適していています。このため、全ての畑に、高い比率でメルロー種が植えられています。力強く濃縮した香りと、ビロードのような滑らかさをもつ、非常にバランスの良いワインを造りだします。


Le Bon Pasteur(ル・ボン・パストゥール)

面積 6.6ha

品種 メルロ80% カベルネフラン20% 

樹齢 30年

生産本数 3万本

醸造/熟成 マセレーションと発酵はタンクで25~35日間

マロラクティック発酵と熟成は新樽100%で15~20ヶ月 清澄・濾過なし 

セカンドワイン なし

著名なエノロジスト、ミッシェル・ロランが所有するシャトー。砂利質と粘土質の畑を持つ。氏がコンサルタントするシャトーで使用する技術はすべてボンパストゥールで試行したもの。まさにラボのようなシャトー。厚みがある凝縮した果実味が信条のワインで、樽香とのバランスもよい。果実が超凝縮した液体に溶け込んだ強靭なタンニンは派手ともいえるが、このワインでしか味わえない酒質です。

 

Certan de May(セルタン・ド・メイ)

面積 5.0ha

品種 メルロ70% カベルネフラン25% カベルネソ-ヴィニョン5% 

樹齢 25年

生産本数 2万4000本

醸造/熟成 発酵とマセレーションはステンレスタンクで4~5週間

新樽70%14~16ヶ月 清澄あり

セカンドワイン なし

ヴューシャトーセルタンとペトリュスの間に位置する。1976年以後に古い醗酵槽が木製から清潔なステンレスタンクへ変わり、品質が安定している。高い比率の新樽で力強さを増し、果実味も最上級に凝縮したワイン。メルロのなめらかな舌触りも顕著です。

 

La Clemence(ラ・クレマンス)

面積 3.0ha

品種 メルロ85% カベルネフラン15% 

樹齢 45年

生産本数 7000本

醸造/熟成 醗酵とマセレーションは木製槽で行われる

熟成は新樽100%で18~20ヶ月 清澄・濾過なし 

セカンドワイン なし

新進気鋭のガレージワイナリー。並外れて樹齢の高いメルロとカベルネフランから、エキスに富んだ、なめらかな口当たりで豊満なワインを造り出す。1haからの収量はたったの20hl。ドーリアック家の所有。

 

Clinet(クリネ)

面積 9.0ha

品種 メルロ85% カベルネソーヴィニョン10% カベルネフラン5% 

樹齢 40年

生産本数 2万8000本

醸造/熟成 醗酵とマセレーションは木製槽で30~40日間

新樽100%18~24ヶ月 清澄・濾過なし 

セカンドワイン フルール・ド・クリネ/1万2000本

試飲レポート  93

ポムロルの高台の中心に位置し、粘土砂利質の土壌を持つ。亡きミッシェル・アルコートはミッシェルロランをコンサルタントに迎え、ポムロールでも最高品質のワインを造り出した。若いうちはタンニンの強いワインで、熟成によりメルロのふくよかさが増す。バランスも良い。ジャン・マリー・ラバルドの手に移ったが、今後の更なる品質向上に期待がかかる。

 

Clos L'Eglise(クロ・レグリーズ)

面積 6.0ha

品種 メルロ60% カベルネフラン40% 

樹齢 33年

生産本数 1万5000本

醸造/熟成 醗酵とマセレーションは木製槽

新樽100%18ヶ月 清澄・濾過なし 

セカンドワイン エスプリ・ド・レグリーズ/1万本

試飲レポート  00

もともとはレグリーズ・クリネの畑から分割してできたシャトー。シャトークリネの隣に位置し、粘土と砂利質の土壌を持つ。1997年にガルサン・カティアール家がオーナーとなってから急激に品質向上を遂げた。樹齢の高いカベルネフランがワインに複雑さとフィネスを与えている。メルロのコク深いやわらかさも心地よく、滑らかな舌触りはシルクのよう。若いうちから凝縮した果実味と複雑な美味しさが味わえるすばらしいワイン。息も長い。

 

La Conseillante(ラ・コンセイヤント)

面積 7.9ha

品種 メルロ80% カベルネフラン20% 

樹齢 40年以上

生産本数 6万5000本

醸造/熟成 醗酵とマセレーションはステンレス槽で30日間

新樽100%18ヶ月 清澄あり 濾過なし 

セカンドワイン なし

1871年以来ニコラ家が所有するシャトー。サンテミリオンとポムロールの境に位置し、粘土と鉄分が混じった砂利質土壌を持つ。力強さで無くしなやかさを持ち味とするシャトーで、熟成も早いが長期熟成にも耐える酒質をもつ。優美さとビロードの舌触りはポムロルの中でも随一。ときにサンテミリオンのシュヴァルブランのレベルにあることも。ただし、好不調の波が激しく、弱い年は青さの目だった水っぽいワインとなってしまうこともある。良くも悪くもフィネスが信条のワイン。

 

L'Eglise Clinet(レグリーズ・クリネ)

面積 6.0ha

品種 メルロ85% カベルネフラン15% 

樹齢 45年

生産本数 1万2000~1万5000本

醸造/熟成 醗酵とマセレーションはステンレスタンクで15~21日間

新樽40~70%15~18ヶ月 清澄あり 濾過なし 

セカンドワイン ラ・プティット・レグリーズ/1万5000~2万本

熱意あふれる醸造家、ドニ・デュラントーの所有。氏はネゴシアンも営む才気も持つ。古くから伝統的な醸造法で力強いワインを造ってきた。レグリーズ・クリネはポムロールの丘、教会の裏手に位置し、砂、粘土、鉄分の混じった深い砂礫層の恵まれた畑を持つ。熟した老木の葡萄で、厳しい選果により、果実味豊かでふくよかなワインが生まれる。トリュフや黒土のアロマもレグリーズ・クリネならでは。すばらしい。

 

L'Evangile(レヴァンジル)

面積 14.0ha

品種 メルロ75% カベルネフラン25% 

樹齢 40年

生産本数 4万本

醸造/熟成 醗酵とマセレーションはコンクリートとステンレスタンクで25~30日間

新樽80%18ヶ月 清澄・濾過あり 

セカンドワイン プラゾン・ド・レヴァンジル/1万8000本

ポムロールの東端サンテミリオンとの境界に位置し、北側はラ・コンセイヤントやペトリュス、南側はシュヴァルブランに囲まれ、鉄分を含んだ粘土と砂が混じった深い砂利質、粘土質土壌を持つ。粘土質土壌のメルロにより、力強くも柔らかな滑らかさを持つワインとなる。2000年からはかのラフィットを所有するドメーヌ・バロン・ロートシルトの完全な支配下となった。

  

La Fleur de Gay(ラ・フルール・ド・ゲイ)

面積 3.0ha

品種 メルロ100%

樹齢 45年

生産本数 6000~9000本

醸造/熟成 コールドマセレーションを施し、3~4週間のマセレーションはコンクリートタンク

新樽100%18ヶ月 清澄・濾過なし 

セカンドワイン なし

ラ・クロワ・ド・ゲイのスペシャルキュヴェで、1982年にアラン・レイノー博士が生産を始めた。現在はミッシェルロランが醸造と育成をコンサルタントしている。メルロの老木から造られるワインは、比較的早くから飲むことが出来、力強さよりもフィネス重視のワインのように見える。わたしの個人的意見としては、100%メルロにこだわるよりも、カベルネフランをブレンドしたほうが、厚みや強さが出ると思うのだが。

 

La Fleur Petrus(ラ・フルール・ペトリュス)

面積 13.4ha

品種 メルロ85% カベルネフラン15% 

樹齢 35年

生産本数 5万本

醸造/熟成 醗酵とマセレーションはコンクリート槽で3~4週間

新樽33%20ヶ月 清澄あり 濾過なし 

セカンドワイン なし

ラフルールとペトリュスの間に位置することが名前の由来。1952年にジャン・ピエール・ムエックスがオーナーとなり、葡萄畑は全面的に改植された。他のポムロールワインよりも重さのある酒質ではないが、上品で絹のようなしなやかさと滑らかな舌触りのワイン。樹齢が上がり、近年の品質向上はすばらしい。

 

Gazin(ガザン)

面積 24.3ha

品種 メルロ90% カベルネソーヴィニョン7% カベルネフラン3% 

樹齢 35年

生産本数 2万5000本

醸造/熟成 醗酵とマセレーションはコンクリートタンクで18~28日間

新樽50~60%18ヶ月 清澄・濾過あり 

セカンドワイン ロスピタレ・ド・ガザン/3万2000本

24haというj面積はポムロールの中では大規模のシャトー。ペトリュスとレヴァンジルに隣接する恵まれた立地にある。果実味豊かで濃密、フィネスも備え、熟成によりポムロル特有のトリュフのニュアンスが現れる。1986年からジャン・ピエール・ムエックスの管理の下、秀逸なワイン造りが行われている。

 

Hosanna(オザンナ)

面積 10.0ha

品種 メルロ71% カベルネフラン29% 

樹齢 40年

生産本数 1万8000本

醸造/熟成 醗酵とマセレーションはコンクリートタンクで20日間

新樽50%18ヶ月 清澄あり 濾過なし 

セカンドワイン なし

かつてはセルタンジロの畑だった。1998年にジャン・ピエール・ムエックスが買収し、1999年ビンテージからからオザンナと名を変え、その最上の区画のみから造られる。力づよさを持ちながらも花のようなアロマ、なめらかな舌触りに秀でたワインで、類稀なフィネスを持ったエレガントなスタイル。

 

Lafleur(ラフルール)

面積 4.5ha

品種 メルロ50% カベルネフラン50% 

樹齢 30年以上

生産本数 1万2000本

醸造/熟成 醗酵とマセレーションは15~21日間

新樽30~50%で18~20ヶ月 清澄あり  

セカンドワイン パンセ・ド・ラフルール/3000本

ジャック・ギノドーの所有。古くから収量の制限など人為的なテクニックを使用せず、ナチュラルな葡萄栽培を行ってきた。約4haとポムロルでも最も小さいシャトーの一つで、ペトリュスの北東、砂利の多い粘土質の土壌と、鉄分に富んだ深い砂礫質の土壌を持つ。カベルネフランの比率が高い。メルロが造り出す果実味と滑らかな舌触り、カベルネフランが造り出す複雑さと力強さの織り成すバランスはポムロルでも随一。まさに宝石のよう。

 

Petrus(ペトリュス)

面積 11.4ha

品種 メルロ95% カベルネフラン5% 

樹齢 35年

生産本数 2万5000~3万本

醸造/熟成 醗酵とマセレーションはコンクリートタンクで3~4週間

新樽100%20ヶ月 清澄あり 濾過なし 

セカンドワイン なし

世界で最も有名で偉大な赤ワインの一つ。1878年パリ万国博覧会で金賞を受賞するなど、その品質は古くから頂点にある。隣接するシャトーがみな砂利と砂、または粘土と砂の土壌であるのに対し、ペトリュスはメルローにとって最適な、石英を含んだ深い黒粘土層の土壌を持つ。ジャムのような強い果実味、トリュフのような複雑なアロマなど、何層もの味わいのニュアンスを持つ。

 

Le Pin(ル・パン)

面積 2.0ha

品種 メルロ92% カベルネフラン8% 

樹齢 28年

生産本数 7000本

醸造/熟成 醗酵とマセラシオンはステンレス槽で10~15日間

新樽100%15~18ヶ月 清澄あり 濾過なし 

セカンドワイン なし

「ガレージワイン」の先駆者。1979年にヴュー・シャトー・セルタンのアレクサンドル・ティアンポンが購入したシャトーで、鉄分豊富な砂利質土壌を持つ。マロラクティック醗酵をオークの新樽で行った、ボルドーで最初のシャトーの一つ。チェリーやカラメル、チョコレートの香り、燻香が豊富なエキゾチックなワイン。極少量生産のため、驚くほどに高価。

 

Trotanoy(トロタノワ)

面積 7.2ha

品種 メルロ90% カベルネフラン10% 

樹齢 35年

生産本数 3万本

醸造/熟成 醗酵とマセレーションはコンクリートタンクで20日間

新樽40%で20ヶ月 清澄あり 濾過なし 

セカンドワイン なし

試飲レポート  95

1953年以降、ジャン・ピエール・ムエックスの所有となる。ポムロルのほぼ中央、ペトリュスにほど近く、粘土質と砂礫質の優れた土壌を持つ。新樽の比率以外はペトリュスとまったく同じ方法で醸造される。芳醇で力強く、カシスなどの豊かな果実味とコーヒーのようなコクがある。飲み頃を迎えるまでは10年以上の時間を要することもしばしば。特に力強さ、凝縮感ではペトリュスをも凌駕する存在。

 

Vieux Chateau Certan(ヴィュー・シャトー・セルタン)

面積 14.0ha

品種 メルロ60% カベルネフラン30% カベルネソーヴィニョン10% 

樹齢 35年

生産本数 4万本

醸造/熟成 醗酵とマセレーションは木製槽で30日間

新樽100%18~22ヶ月 清澄あり 濾過なし 

セカンドワイン ラ・グラヴェット・ド・セルタン/2万本

1924年からベルギー人のジョルジュ・ティエンポンの所有となり、現在はアレクサンドル・ティエンポンの手になる。ラフルールやペトリュスなどに囲まれた立地で、砂利質と粘土質が混じる優れた土壌をもつ。カベルネ種を多く使い、メドック的なアロマや、バランスのとれた柔らかな味わいが特徴。若いうちは青い野菜のような硬いアロマもあるが、熟成によって大きく複雑さが増す。ペトリュスとは対照的なスタイル。