2010.6.29
コート・デュ・ローヌ・ヴィラージュ
"イノセンシス6世" 2006
アラン・パレ
Cave de Oyaji
今日は21時まで残業。日中に一瞬ヒヤッとする発作の兆候がありましたが、何とか堪えました。堪えられるのですから、基礎的な体調は安定しているのでしょう。自宅に帰りワインを物色していたらもう23時。いよいよワールドカップ決勝トーナメントで日本がパラグアイと対戦します。とっておきのボルドーで応援とも考えましたが、祝杯用にいま少し取っておきます。というわけでチョイスしたのは南仏ワイン。エチケットが目に付いて手にしました。色合いはガッツリ濃い目のダークルビー。香りはカラメル、黒系果実、シナモン、スパイス、紅茶。
飲んでみると、思いのほか優しい味わいです。癒し系といったら言い過ぎかもしれませんが。とてもシルキーでスムーズな液は、ベリー系の果実が生き生きとしており、沸き起こるミネラルや酸も優しいですね。タンニンはまるではビロードのよう。南仏でこれほど癒されるワインは初めてかもしれません。これは美味いワイン発見ですよ。ちょっと熟したブルゴーニュっぽいニュアンスもあります。
2006.11.19
コート・デュ・ローヌ
ヴァルヴィニエール ルージュ2003
アラン・パレ
Cave de Oyaji
有機栽培によるシラー100%のワイン。色調は黒ずんだガーネット。香りはあまり立たず。ガンガンスワリングしてやっと果実が香る程度。柔らかな香りです。口に含むとこれまた優しく、シラーだけれどガツンというアタックではありません。酸は中庸でやや低め。タンニンは滑らかで舌の上でコロコロと転がります。あまり存在感がないなぁと感じたのは抜栓20分の間。香りは相変わらずあまり立たないものの、果実が表情を表しました。口に含んで舌の奥からふんわり沸き起こるダークチェリーの新鮮な果実味とバランスの良いボリューム感。さらに時間がたつと、果実はフレッシュさから濃厚なものへと変化し、革やスパイスのアロマを含んだ複雑なニュアンスも。時折漬物の味わいあり。
高級なシラーのニュアンスはないけれど、デイリークラスの価格を考えるとお値打ちなシラーですね。こういうワインって熟成させるとどのあたりがピークなのかも興味深いですね。休日の昼間っから東京国際女子マラソンをテレビで見ながら、ポテチをアテに飲みましたが、これはしっかり食事にも合わせるべきでしょう。
2010.2.12
コート・デュ・ローヌ ヴィラージュ 2000
ムール・デュ・タンドール
まるどら1,880円
最近はまた頻繁に発作があるので、ワインを飲む安定した時間帯を見つけるのが非常に難しくなっています。今日は幾分調子が良いので、1週間前にセラーから出してボトルを立てておいたお題のワインを飲みました。タンドールは非常に好きな造り手で、ローヌワインに興味を抱くようになったきっかけのボトルでもあります。飲んだ感想です。やや赤みがかっているが未だに黒がメインのガーネット色。香りは熟成が感じられるキノコ、腐葉土。煮詰めたカラメルシロップ。味わってみると、抜栓1時間は落ち着かない印象です。やや高めの酸は青苦さを伴っており非常に堅牢。
グルナッシュの果実味は荒々しさも垣間見えます。鼻腔を抜ける風は青草と枯草の両方を感じる草原のニュアンスで心地よいです。この後2時間ほどで液体はまとまりを見せ始め、いよいよ本領発揮。熟成の旨みとガリーグのニュアンス、霧が晴れ溶け込んだ姿を見せるタンニン、贅肉が取れたシャープな果実味が互いに絡み合い、口中で昇華していきます。飲んだ後も口中で広がりを見せるガリーグは10年の熟成を経て独特のハーブのニュアンスに加え、エレガントすら感じます。果実味に酸もタンニンも吸い寄せられたかのような酒躯は見事の一言。非常にローヌらしいスタイルを見せてくれるワインです。でも、しこたまストックしていた2000ものもこれが最後のボトル。熟成の伸びしろはまだ先にあるワインですので、持っておられる方、この先を楽しみにしていてください。
2008.4.28
コート・デュ・ローヌ ヴィラージュ 2000
ムール・デュ・タンドール
まるどら1,880円
ほんとうに久々に自宅であけたワインは、お気に入りの1本でした。タンドールといえば、管理人が惚れ込んでいる作り手でありまして、この2000年物はそらもう宝物の1本だったりします。はい、価格じゃないんですよ、ワインはやっぱり。ただ、2001年以降はだいぶ甘ったるい印象があり、冷ややかなフィネスが影を潜めており、最近ではストックが増えていない銘柄でもあります。さて、抜栓と同時に広がるブーケは、畳のような青草を感じるもの。完熟した果実を近くで嗅いでいるような黒系果実の香りもあり、ぐいぐいと鼻と喉を通り抜けます。香りがいいですね、このワインは。味わいは、室温がやや高いためかジャミーな印象もありますが、茎を噛んだような苦味と、中庸な凝縮感の果実味が複雑でいいですね。美味しゅうございました。
2007.4.10
コート・デュ・ローヌ ヴィラージュ 2000
ムール・デュ・タンドール
まるどら1,880円
抜栓時にコルクの柔らかさがスクリューごしにはっきりと伝わってきて一瞬いやな予感。抜いたコルクは先端にあと1センチのところまでまんべんなく液が染みていました。しかしながら香りに違和感はなく期待をもって試飲。エッジはやや薄くオレンジがかっていますが芯がある赤黒の液体。香りはコーヒー、麦わらが顕著。味わいは黒糖を思わせる深い完熟感が広がりますがこれはフェイントですぐに苦みを伴う草むらのようなニュアンスが広がります。いやぁ安心しました。このボトルもタンドール節健在です。甘さに終始せず、森林を思わせる深いアロマがしっかりあります。確か2年ほど前に購入したボトルで、あまりに安かったので寝かせている間も心配していたのですが、払拭されました。最近はポンソやJTに癒しを求めることが多いのですが、このタンドールは私が癒しを感じた最初のワイン。もちろんアプローチは前者のワインたちとは全く異なりますが、テロワールを感じずにはいられない深遠なアロマを放つワインです。時間を置くと果実が深い赤系になってかなりこなれたニュアンスに。苦みもそのまま。旨みしっかりですね。最初に飲んだときの感動を思い出し、なんだかなつかしい気持ちになりましたよ。【2日目.3日目】2日目は相変わらずの旨さ。しいていえばやや閉じたかなという感じ。ところがどっこい、3日目は凄い姿を見せてくれました。果実はイガイガが取れピュアに濃密な液体に。酸は生き生きとしたテンションを保ち、タンニンはこなれて非常に球状に近い酒躯になっております。いやぁ、3日目にしてこの姿は、やはりポテンシャルなのでしょうね。買い足したいワインの一つです。でもなかなか2000vtは見かけないんですよね。
2006.12.26
コート・デュ・ローヌ ヴィラージュ 2000
ムール・デュ・タンドール
Cave de Oyaji
昨年1999,2000年物を飲んでからというもの、すっかり虜になったターンドルのヴィラージュ。気になる2001年ものの味わいは如何に。抜栓時、キャップシール内側にわずかに液漏れの跡が。コルクがガリガリ音を立てながら回るので抜いた後調べると、コルクの質が良くなかったのか側面の一部が縦にボロボロ崩れています。これが液漏れの原因でもあり、抜栓時の抵抗になっていたのですね。色は干した葡萄やアンズなどドライフルーツの強烈なアロマ。色合いはエッジまで淡くオレンジがかっており、早くも熟成が進んでいる様子。溶け込んだタンニンのほろ苦さ、スパイシーさにターンドルらしさはあります。アロマからアフターまで一貫して甘さが際立ち、直線的なアプローチ。ボトルのコンディションのせいでしょうか、若干成長が早まったワインのように感じます。今開けて正解でしたね。時間を置くと畳のようなローヌらしいブーケも出てきました。できれば再度検証したいワインですね。
2005.12.31
コート・デュ・ローヌ ヴィラージュ 2000
ムール・デュ・タンドール
まるどら1,880円
美味しいワインを形容する時に思いつく要素は大きく分けて香りと味わいですよね。このワインは「香り」においてとびきりの存在感があります。抜栓直後は、花の蜜に鼻を近づけたような直球勝負の甘い香りがぶわっとたちこめます。濃すぎずでしゃばらない果実は、アフターで必要以上に追いかけてきません。甘さや果実、こなれたタンニンは余韻を噛み締めるアフターでは自然に口中で溶けています。とても美味いのに、ワインの自然なふるまいが「能ある鷹が爪を隠す」印象。そんなワインは数多くははありませんよね。そのしゃしゃりでない奥ゆかしさにも惹かれます。このワインを廉価で手に入れたことは幸運でした。ワインライフの中で大切にしたいレギュラーの1本です。
2005.10.30
コート・デュ・ローヌ ヴィラージュ 2000
ムール・デュ・タンドール
以前に1999年を飲んだことがあるので、その比較が楽しみでした。今回のボトルはまさにパーフェクト。煮詰めたフルーツを思わせる香りがむんむんと!味わいは果実をスパイスで漬け込んだような複雑なまろやかさ。でも決してしつこくない。アフターのタンニンはこなれていて美味く、口中で延々と広がる。会心の一本。1999年と比べて若さを感じました。
2005.9.10
コート・デュ・ローヌ ヴィラージュ 1999
ムール・デュ・タンドール
オーケストラワインショップ
コルクを少しひねった段階で赤い果実がギューっと香る。グラスの中ではたち込める感じで、大きくは広がらないものの、やはり煮詰めたような赤い果実が甘く香る。色は暗い赤紫。口中で存在感ある果実が主体の味わいで、ほのかな苦みと引き締まった酸がこれを支えている。シロップのニュアンスを強く感じるが、甘すぎることなく果実で楽しませてくれる。古木の葡萄の複雑さは凝縮された果実で如実。時間をおくと、香り高さと香りの密度がUPしたよう。
さらに能動的な香りへと変化。とろみはないが、滑らかな飲み口。飲んだ後に口中に残る、グルナッシュの複雑な果実の余韻は延々と続く。新しい畳のような和のニュアンスもほのかに。現時点では果実が頭一つ目立つ印象。現時点での果実味がトップのスタイルも美味しいが、もっとこなれた姿も楽しみ。(インポーター:モトックス)
2005.12.1
コート・デュ・ローヌ・ヴィラージュ ケランヌ2001
ドメーヌ・デ・コトー・デ ・トラヴェール
Cave de Oyaji
艶やかで綺麗な紫。やや深みがかっている。香りはひんやりとドライフルーツ、草むらが香りエレガント。味わいは熟したチェリーのような果実主体。タンニンは控えめ、あるけれど味がないといった印象。するすると喉を通っていく。飲み頃だ。これぞグルナッシュの真骨頂ともいうべき果実の深さとさわやかな酸。スパイシーさは控えめながら、舌に残る果実は幾通りも変化する。カラメル香に変化しても果実が安定しているのが何とも奥ゆかしい。なんと梅かつお風味にもなった。飲み頃にちゃんと出会えたワインですね。【4日後】何と洋菓子のような甘さが!酸は低いものの低音を奏でるといったニュアンスでしっかりと生きている。それにしても果実一体となった甘さがすごい。熟しきったアメリカンチェリーのよう。いやいや驚きました。
2007.1.16
コート・デュ・ローヌ・ヴィラージュ
レ・ドゥ・アンジェ サブレ 2005
カバッセ
Cave de Oyaji 1,900円
一見、サンテミリオンのロル・ヴァランタンやパール・デ・ザンシュを思い起こさせる天使のエチケット。“ドゥ・アンジェ”とはラベルのとおり二人の天使という意味だそうです。ほんとうはクリスマスあたりに開けるとぴったりのワインだったのですが機会を逸してしまい、年明け早々の抜栓に至ったものです。色はやや濃いルビー。香りはこの価格帯とは思えないしっかりとしたしたガリーグのブーケ。でも抜栓してすぐにおとなしくなった。エレガントというよりはさらにワンランクがっちりしたような酒躯。アルコールもしっかり感じ取れ飲み応えがあるけれど、どこか人懐こいワイン。梅干のように厚みのある酸はタンニンとともに後からじわっとこみ上げてくる、この舌に残るタンニンが実にこなれていていいですね。コスパは申し分ないですし、ローヌになじみのない人でもこの価格なら買いやすいでしょう。飲んでみればもう2割増くらいの価格でも妥当な感じです。懐に優しく美味しゅうございました。【追記】飲んで1/3ほど壜に残したワインはコルクを再度ねじ込み4日後に飲みましたが、味わいはおとなしくなったものの深みや酸はまだ健在でした。
2009.6.8
コート・デュ・ローヌ・ヴィラージュ・ラストー 2001
グール・ド・モーティエンス(モータン)
Cave de Oyaji
2日にイタリアンを飲んで以降、体調がまた思わしくなくアルコールを断っていました。健康が一番ですよね。あまりに体調が急変するんで自分でもコントロールしかねていますが・・・。さてさて、買ってから寝かせておいた気になる銘柄を開けてみました。ローヌはやはり冷涼感漂う果実のニュアンスが特徴だと位置づけていますが、このラストーは冷涼感はそのままに、一回りスケールの大きい丸みを帯びた果実です。ちょっとよそ行きでゴージャスな感じ。わずかに熟成香もあって、今飲んでちょどよいタイミングです。香りもまだまだ勢いがあり、畳というか草むらのニュアンスがぶわっと香り、鼻にいつまでも残ります。飲むほどに舌にからみつく甘苦の果実もいいですね。厚みがあります。市場に在庫があるか楽天を見てみましたが、2001年物はもう残っていないようですね。また、ドメーヌの呼び名もグール・ド・モーテンスとかグール・ド・モータンとかあり、様々に読めたりするんですね。(6月12日)ドメーヌの正しい読み方がわかりました。やはりグール・ド・モーティエンスで正しいようです。購入店の店主が、以前直々にドメーヌを尋ねて当主と話をした際にも話題にあがったそうです。いやぁ、スッキリしました。
2007.10.14
セップ・センティネール・メメ 1995
ドメーヌ・グラムノン
樹齢百年を超えるグルナッシュのメメは、いつもパワーとやさしさのバランスを感じさせてくれます。95は初めてでしたが、色はかなり和らいでいました。お茶の葉、ジンジャー、ガリーグ。酸のニュアンスは完熟感がありました。タンニンはまだ半分ほど殻をのこしているようで、しっかり舌触りがありました。澱まで美味しいワインっていいですね。実直な造りを感じます。
2006.10.29
コート・デュ・ローヌ ブーケ・デ・ガリーグ 2003
クロ・デュ・カイユ
まるどら
本日は家族それぞれ外出しており、その送り迎えがあって夜も9時過ぎまでワインにありつけない始末。ようやく一段落してさて何を開けようかと思ったときに、こんな日は外したくないなぁと既に先月飲んで承知している美味ワインをチョイス。“ガリーグ”は南仏地方の香草を指すことばだそうで、前回試飲時にも感じた下草の香りというか畳香というか、シックなブーケがたまらない。酸は果実味と一体でアタックから好印象。干し杏子のニュアンスに加え、今回は深みがありつつも派手でないバランスがある。時間が経つにつれて果実は深みと苦みを増し、ガリーグはよりガリーグらしさを見せてくれます。いやぁコストパフォーマンスに長け安心して指名できるワインは貴重ですね。さらにストックしておきたいローヌです。
2006.9.7
コート・デュ・ローヌ ブーケ・デ・ガリーグ 2003
クロ・デュ・カイユ
Cave de Oyaji
抜栓するやいなやふんわり畳のような香り。赤紫で一見濃いワインは、口に含むと、強めのベリー系の果実、クラッシュストロベリーのような果実のニュアンスがアタックで惹き付けます。濃すぎず複雑になりすぎず、間延びしない果実味。中間では麦わらのような苦みや青っぽいニュアンスがほのかにあるものの、酸はしっかりとしており生き生きとした若さも感じます。全体としてアタックから続く果実の深みが印象的で、それでいて濃さに終始せずバランス感が良い。ほのかにジビエっぽさも感じた時間帯もありました。森の土のようなひんやり感もあり、表情豊かに良く作られているなあと感心の1本。
2010.5.21
クレレット・ド・ディー 2006
ラ・グランド・コリーヌ
Cave de Oyaji
体調は相変わらず下降ぎみの1週間でした。寝ていても頭の中が揺れて声を上げて飛び起きる始末。寝ても覚めても楽な姿勢はなく、会社でも動けなくなることもしばしば。こうなるともう開き直るしかありません。これまでは発作が起きても恥ずかしさや周囲に理解など得られないと諦めていたのですが、考えを改めました。職場同僚にも体調で悩んでいることや不安に感じていることなどを話し、体調が悪いときは正直に悪いと伝えることにしました。気持ち的には少しほっとしました。言わなければ伝わらないこともあり、言ったからこそ理解が得られることもあり、今後どうなるか分かりませんが、結果的に話してよかったのだと今は思うようにしています。今日は午前に一時危ない時間帯がありましたが何とかこらえ、軽く宇宙遊泳をしているような平衡感覚で何とか一日持ちこたえました。仕事帰りには大学病院に母を見舞い、久しぶりに長々と話しました。最初は検査の辛さや見通しが立たない毎日に疲弊した様子でしたが、帰り間際に主治医が来て、明日から流動食を摂取する話を聞くと、一転顔がほころびました。よかったですな、母上。私もなるべく諦めずにがんばります。さあ、ようやくワインの話です。何だかワイン日記というより体調日記のような様相を呈してきましたが、れっきとしたワイン日記です!久しぶりに飲んだのはエチケットが可愛らしいクレレット・ド・ディ。ラ・グランドコリーヌの大岡氏が手がけるスパークです。抜栓時にやや還元香。色合いはかなり淡い麦わら色。微発砲のような軽い泡立ち。香りはリンゴやわずかにアンモニアのような香り。
飲んでみると、全般にリンゴのニュアンスがメインなのですが、シードルのような酸の切れはありません。甘さの奥からビオのニュアンスがこだましてくるような味わいです。時間が経つと、うっすらと酒躯が見えてきそうなのですが、これは理屈抜きに、グイグイ飲んで楽しむ類のワインですね。大岡氏が作ったからというわけではありませんが、日本人向きのスパークのように感じます。ミュスカの甘さが優しい飲み口で、女性にもお勧めの楽しいワインです。夏用にリピートも有です。
2007.8.1
ル・カノン・ロゼ 2006
ラ・グランド・コリーヌ
Cave de Oyaji 2,205円
ローヌの地で活躍する日本人醸造家・大岡弘武氏が手がけるワイン。にごった桜色、わずかに微発泡。抜栓と同時に香るヒネ香、還元香。すぐにたて直りました。スモモ、プラムを感じるほのかな甘さ、口中に残るほのかな苦味、アフターは長くないけれど、すっきり系のロゼって感じでもなくそこそこしっかり。ビオ味だけれど、ロゼということもあってしつこくなく、ひねた感じも許容範囲内。日本人が造ったっていう先入観や贔屓目を除いたとしても、なかなかよくできているのではないでしょうか。って大岡さんのワインはこれが初めてなんですよね。きっちり着地を決めてくるのかルージュなんかも飲んでみたいですね。
【1時間後】ストンと落ちるのかなぁとひやひやしていたのですが、1時間後は華やかさが取れた分、滋味っぽさが現れて好印象。【2時間後】やや落ちてきました。酸っぱさが主体となり、収斂味を強く感じる。ボトル半分は明日に。ビオなんでどっちに転ぶか興味津々ですね。というわけで、今日は抜栓後1時間くらいが一番うまかったです。液が球体となってまろやかさも顔を覗かせてくれました。
2010.3.11
コート・デュ・ローヌ ロゼ 2008
モルドレ
Cave de Oyaji 2,100円
ここ数日は帰宅が22時過ぎで疲れました。日中があまりに慌しいので、定時を過ぎてからようやく本業の仕事に取り掛かれるといった日が続いています。疲れがピークに達しているため、さすがに今日は定時であがりました。何となく癒されたいなあと開けたのはロゼワインです。南仏のロゼはタンピエとこのモルドレが好みの銘柄です。
モルドレのロゼは2005年ものを以前、夏の沖縄で飲みました。軽やかなロゼでなく、味がしっかりとしていて、骨太のロゼの印象があります。色はやや濃い色合いのロゼカラー。香りは柑橘系、酵母などを感じますが、やや閉じています。味わいはボリュームのある果実と若々しいタンニンが印象的で、余韻もふくよかで長いです。非常にフレッシュで、まるで果皮ごと葡萄をかじった様な果実味と渋み。美味いロゼですね。感心しました。
2008.8.12
コート・デュ・ローヌ ロゼ 2005
モルドレ
Cave de Oyaji
今日は義父を病院へ送るため仕事を定時であがりました。いやあまだ陽が明るいうちの帰宅はなんだか一日が長く感じられていいですね。気をよくして久しぶりにカレーなどつくってみました。まあ市販のルーを使ったごくありきたりのものですが。合わせたワインはモルドレのロゼ。ピーチティーの香りにスパイシーな黒胡椒、なめし皮のニュアンス。ダージリンのよう
なコクもあり、飲みごたえがあります。フルーティさが前面にあり、親しみやすいのですが甘さは控
えめで、今日のカレーはもちろん、幅広く料理に合いそうな感じです。ロゼをお探しで迷っている方がいたら、ぜひおすすめしたい1本ですね。
2006.7.26
コート・デュ・ローヌ ロゼ 2005
モルドレ
Cave de Oyaji
グルナッシュやシラーがブレンドされた存在感ある味わいのロゼ。午前中をビーチで過ごした後、部屋のバルコニーで抜栓。沖縄の青空の下、イチゴのような爽やかな香りとアルコールが潮風とともに通り抜けます。酸は伸びやかでシャープ。タンニンは予想以上にしっかりとしていますが、イチゴのような甘酸っぱい果実味を覆い隠すことはありません。むしろ深みを造りだしています。この日はワインのみで楽しみましたが、スパイシーさを持ったロゼは、やはりスパイシーな料理との相性がよさげに感じます。夏の暑さに負けないボディを持った秀逸なロゼですね。
2009.1.17
コート・デュ・ローヌ シャトー・ド・フォンサレット 1997
シャトー・ラヤス
先入観でワインを語ってはいけませんが、香りを嗅いだだけでこのラヤスは美味しいことがすぐにわかりました。ローヌ特有の冷涼さは液にすっかり溶け込み、実に落ち着いた印象の熟成感。どこかブルゴーニュっぽさもあり、凝縮した果実味を残しながらも液はエレガントな路線。こういう熟成は南仏独特のように感じます。こんなワインを出されたら、ついつい飲みすぎて酔っちゃいますよ。
2005.6.1
コート・デュ・ローヌ シャトー・ド・フォンサレット 2001
シャトー・ラヤス
Cave de Oyaji 4,200円
艶やかな紫色。抜栓と同時に森林浴をしているようなひんやりと湿った落ち葉の香りがたちこめる。スミレも香る。丸みを帯びた果実は溢れんばかりで密度が高い。ほろ苦さも感じるが、未だ全容を感じる果実ではない。舌の上で複雑なニュアンスを見せるタンニンにはしっかりとコクを感じるが、濃すぎる印象はない。なかなか開かずにやや閉じこもった印象。若くまだまだこれからといったワイン。ポテンシャルの高さを感じる。
2010.4.11
シャトー・デュッグ キュベ・シルヴィアンヌ2002
シャトー・デュッグ
Cave de Oyaji
この銘柄、ヴィンテージは約5年ぶりに飲みました。2002年はローヌにとって非常に厳しい年でしたが、5年前に飲んだときは、厳しい年のワインであることはそのまま伝わってきつつも、デュッグらしさもまた感じることができ、こういう年のワインを飲むことの大切さを感じた思い出があります。5年を経たワインはどのように成長しているのでしょうか。色はかなり赤みがかったガーネット。香りはガリーグを中心に畳や藁のような香り。飲んでみると、果実は熟成が進んでいていますが酸とのバランスがちぐはぐで、やや酸が先行する感じです。タンニンはやや雑味を感じ、アフターにはほとんど残りません。線の細さも否めません。
ボトル差はあるのかもしれませんが、やはり同ヴィンテージの厳しさを感じる味わいです。デュッグらしい、しみじみと旨い系のスタイルであることには変わりありませんが、今後の成長を期待することは厳しいワインといえます。しかしながら、こうした儚さを感じるワインを飲むと、また更にワインを好きになってしまいそうです。
2005.6.12
シャトー・デュッグ キュベ・シルヴィアンヌ2002
シャトー・デュッグ
葡萄酒蔵ゆはら 2,790円
はっきりとわかる腐葉土の香り。新品のなめし革も香る。丸く、ベリー系の果実は想像以上に力強い。果実とタンニンの間に隙間のような一呼吸を感じるが、果実の凝縮はかなりのレベル。やわらかなタンニンはスムーズに果実を喉元まで運んでくれる。酸はチェリーのようにぎゅっと甘酸っぱい。畑の真ん中に寝そべっているように、土や草木がむんむん五感に訴えかけてくるワインで、コート・デュ・ローヌの2002年という恵まれなかったヴィンテージをほとんど感じさせない。よくぞ造られたワイン。美味いです。【二日目】香りは落ち着き、むんむん感じた土もややおさまったが、それによってより複雑な味わいがはっきり感じられるようになったと思う。でしゃばりすぎず、奥のほうで複雑。噛むごとに複雑。この低音でのハーモニーがたまりません。やや室温が高い中、白が好んで飲まれるこの季節、勿論私も白は好きですが、ゆったりと温度の上昇とともに変化する赤のニュアンスが結構好きな私です。シルヴィアンヌは、そんな私の嗜好にしっくりとくる、土のニュアンスに富んだワイン。
2010.5.16
クードレ・ド・ボーカステル・ルージュ 2003
ファミーユ・ペラン
Cave de Oyaji
抜栓と同時に立ち昇る、煮詰めたコンポートのような深く甘い果実の香り。まるでデザートのような香り。深く嗅ぐと畳みのような香りがほのかに。色は黒みがかったガーネットでまだまだ若さを感じます。味わってみると、何ともこなれた液体で、香りに感じた果実そのままの甘味。酸は中庸ですがアフターのタンニンはかなりほぐれていて、ローヌっぽいがっつりした酒躯ではありません。セカンドのクードレでこの味わいですから、パプはもしかしたらベタベタするほどのキャンディなのでしょうか。2003年の南仏は何本か体験していましたが、これほどの享楽的なワインには初めてあたりました。成長も早いようで、今既に美味しく飲めるワインです。これもヴィンテージのまた一つの特徴なのでしょう。
お約束の体調の話ですが・・・。体調の不調は11日まで続き、その後数日は落ち着いていたものの、16日も微妙に悪くなりはじめています。参りました。その間に母が突如の下血で入院し、いろいろと心労も重なってきています。まるで祟られているかのようです。体調は18日に定期通院があるので医師に話してみるつもりですが、まだ病との闘いは長く続きそうです。拙い当サイトですが、ご覧いただいている方がいらっしゃるとしたら、毎度愚痴交じりの備忘録で申し訳ない限りです。
2009.5.20
クードレ・ド・ボーカステル・ルージュ 1998
ファミーユ・ペラン
ワイン&WINE 2,980円
今日は午前が検査通院。検査といっても、精密平衡機能検査というやつで、目隠しして字を書かされたり、暗室で光を目で追いかけたり、センサーのついたジャケットを着て足元が揺れる機械に乗ってゆらゆらと踏ん張ってみたりと、なんだかへんてこりんな検査でした。検査すること1時間半。お会計も3割負担で4,500円と明朗会計。つまり診療報酬1,500点だったわけですね。よさげなワインが買える値段だけに、やっぱり病気ってするもんじゃないですね。貧乏がさらに貧乏になります。先日の入院代も支払って都合5万円の出費。おお、寒い!ブルブル。外の好天に相反して、そんなちょっぴり心と懐が寒い日に開けたのはそろそろ飲み頃かなという1998年物のコート・デュ・ローヌ。ボーカステルのヌフパプのセカンドワイン的な存在でしょうか。数年前に飲んだときは、結構果実がっちりむっちりのイメージだったのですが、だいぶこなれてきたようです。苦くもほのかに甘さが乗った液体は、果実がしっかり詰まっていますが、くどさやケバさは微塵もありません。湿った森のような、落ち葉のような森林香は健在で、酸も伸びやか。トリュフっぽさなんかもあったりします。エッジのわずかに琥珀がかった色合いといい、筋肉が削落ちて端整~やや細身になったタンニンといい、飲み頃に入ってますね。ただ、飲み頃に入ってまだ間もないように感じますが。今後どれだけ寿命がありそうかは・・・。う~ん、10年くらいかなあ。実際にそれ以上はもつのでしょうが、酸やタンニンよりも、このボトルは果実とその冷涼なニュアンスが肝だと感じたので、私なら向こう10年以内で今の状態を楽しみたいなと感じましたよ。
2006.6.16
クードレ・ド・ボーカステル・ルージュ 2001
ファミーユ・ペラン
ワイン&WINE 2,980円
抜栓時からやや閉じ気味ながらお香やタールなどが複雑に香る。タンニンはざらついた感じがありますが、中間ではカラメルのようなビターな複雑さがあります。果実の凝縮感では以前に飲んだ1998年物のほうが長けているように感じます。グルナッシュのブレンドは2001年のほうが少ないと思うのですが、コート・デュ・ローヌらしい冷涼感はこちらのほうが多く感じられます。また、味わいのニュアンスにもタールを感じ複雑。飲みやすい酸から推するに、飲み頃の入り口はそう遠くはないと思いますね。安定した美味しさで好きなコート・デュ・ローヌの一つです。
2005.11.1
クードレ・ド・ボーカステル・ルージュ 1998
ファミーユ・ペラン
ワイン&WINE 2,980円
豊富な果実香が爆発。グラスからむんむんとたちこめる。前回飲んだときと同様に焦がした砂糖、煮詰めたプルーンのような複雑な甘さ。カラメルソースですね。革のアロマもあり複雑さも。タンニンはアフターでようやく感じる程度でよくこなれています。茎のような苦みやスパイシーさもあり、甘さに終始しないところが好印象。やっぱりクードレは美味いですね。果実豊富なのに肥え過ぎない酒躯が好きです。飲み頃のピークはもう少し先のようにも感じますが、今飲んで十分な美味しさです。まだ勢いがあるというか。反面、数年たって冷ややかな美味さが出るならそれも味わってみたいですね。
2005.3.24
クードレ・ド・ボーカステル・ルージュ 1998
ファミーユ・ペラン
ワイン&WINE 2,980円
丸みを帯びたやさしいチェリーが甘く香ります。熟成香も感
じます。一口含んでそのなめらかな飲み口に「あ、飲み頃か」と思ってしまう。するすると飲めるのにタンニンはしっかりとあり、やさしい酸も果実とタンニンの間で見事にフィニッシュを演出します。噛むと味わいは全般に甘いのに、甘さだけを感じさせない厚みと構造は、しっかりとしたタンニンと生きた酸のバランスがなせる業か。フィニッシュのスパイシーな辛さも贅沢。今のめる。そしてまだまだ先にいけそうななクードレ。褒めすぎでしょうか。好天に恵まれた南ローヌ1998ヴィンテージの恩恵なら、これほどリーズナブルで美味いワインはない。ボーカステルのセカンド的銘柄がこの出来なら、本丸ボーカステルの出来が非常に楽しみ。
【2時間後】甘さは焦がした砂糖のニュアンスを帯び、「赤黒い甘さ」を感じる。果実が甘さから離れることは無い。最初はワインだけで飲んでいたが、途中からチーズとあわせてみた。合わないはずが無い。チーズとあわせることで、より果実と甘さが顕著になる。葡萄の熟した甘さが舌ではっきりと感じられる。酒躯が衰える気配はない。点数では表せない会心の1本。
2010.4.10
コート・デュ・ローヌ・ヴィラージュ
アルコ・エ・ミザール 2005
パスカル・シャロン
Cave de Oyaji
今日は子供部屋の改造をしようと、一日中片付けと粗大ごみの搬出に追われました。実はこれまでの子供部屋は単なる子供の荷物置き場的な空間になっていました。下の子が中学に上がったのをきっかけに、一人に一部屋をちゃんと整備してあげることで、勉強も含めて生活に自覚をもってもらおうと考えた次第です。夜は疲れた体にいやし系のワインを飲みたいなあと考えましたが、シンプルなラベルが素敵なワインが目に留まり、南仏のワインを開けました。色は赤黒いワインレッド。香りはリコリス、ガリーグ、ベリー、革を感じます。飲んでみると黒系の果実味で、2005年という好ヴィンテージだけあって、果実はまずまずの厚みがあります。酸は伸びがあり好印象。後半で胡桃のようなコクがあります。全般にかかるアーシーなニュアンスがあり、大地の旨みが詰まっている味わいです。余韻はふんわり優しく、色合いとは裏腹に濃い系で終始するワインではないようです。以前に飲んだグラン・ウルス(2004年ものですが)に比べると、さすがに大きな酒躯の厚み、味わいの複雑さはありませんが、3K以下で手に入るACコート・デュ・ローヌとしては十分すぎるコストパフォーマンスがあります。
2007.5.6
コート・デュ・ローヌ
ラ・グラン・ウルス 2004
パスカル・シャロン
Cave de Oyaji 2,900円
世間はGWの最終日を名残惜しんでいる5月6日かと思いますが、わたしの休日は本日の午後のみでした。連日仕事で家族の絆のピンチ!というのは大袈裟ですが、特に子供にはどこにも連れて行ってあげられず、申し訳ないことをしました。せめて食事でもと、ようやくランチを隣町のホテルで家族でとりました。こちらのレストランは二月に1度くらいの頻度で利用していますが、こじんまりとしていてサービスも出すぎず非常に心地よい。料理もなかなか美味。奥に少々狭いものの15人くらい着席できそうなスペースもあるので、地元で開催できそうなワイン会のときはここも有かなと思いました。ちなみに運転手ということもありワインは飲みませんでした。その後家へ帰ってようやくというか久しぶりにワインを抜栓。さてさてこのグラン・ウルス。この2004年物はわずか3,600本程度で、作柄を踏まえ生産者が樽熟成期間を5ヶ月ほど延ばしたとのこと。どんな感じに仕上がっているのでしょう。いやぁ何という飲みごたえ。というのは凝縮感の塊という訳でなく、アルコール感が液にボリュームを与えています。ラベルを見ると15.5%の表示。なるほど、高めですね。香りはミントに由来するようなスーッとしたハーブ系やローヌらしい畳の香り。畳の香りといってもこのグラン・ウルスは、ACコート・デュ・ローヌに感じがちな癖はありません。日本人には非常になじみ易い“和”の香りとでもいいましょうか。樽香も出すぎずロースト香がいい好印象。色は黒に近い赤紫。味わいですが、凝縮感があり先程申したようにアルコール感と相まってかなりのボリューム。かといって“塊”ではなくフルーツを感じるもので、飲んでストレスは感じません。時間の経過につれ、まるでドライフルーツを噛み締めているかのような甘さを伴う果実味も現れ、表現がアレですが果実酒らしい果実酒、ワインらしいワインです。舌の上に残るグラは液の密度の高さを如実に物語っており、これはボルドーの上級格付けに匹敵する酒質を持っています。今飲んでもその構造の良さを感じることが出来るのは2004年ということもあるのでしょう。誇らしい酒質を持つワインです。
2010.4.25
コート・デュ・ローヌ・セザール・ブラン 2007
ロッシュ・オードラン
Cave de Oyaji 3,570円
仕事にプライベートにいろいろあった1週間でした。前回のエントリーで書いた仕事の件は、見通しが立ったつもりがその後またまた頓挫してしまい、明日また対応に追われます。プライベートでは母が心疾患で入院し、ステント留置の治療を受けました。そもそも肝臓疾患で通っている病院と循環器専門の今回病院では特段の情報のやりとりはないようなので、家族として医師に色々と既往症などを話し、今後の肝臓治療に当たっての支障がない選択をしたのですが、吉と出てくれるか今後に不安も残ります。私個人の体調は、今月は不思議とまだ大きな発作がありません。先月末はひどい発作が数日続いたのでもうだめかと心が折れかけたのですが、今月は仕事が忙しさを増し、変なアドレナリンが出ているのかもしれません。備忘録はこのくらいにして・・・。今日は暖かな陽気の一日でしたので、夜は少し冷やしたローヌの白ワインを飲みました。グルナッシュ・ブラン70%ヴィオニエ30%のブレンドです。色は麦わらイエロー。柑橘果皮の香り、ゴムの香り。
胡瓜やハーブも。飲んでみると柑橘果皮のような苦味を伴う味わいが主体で、酸は後から広がる感じでやや控えめ。全体にふくよかさもあり、ボリューム感もそこそこあります。エチケットは洗練された感じでなかなかお洒落ですよね。ややもすると野暮ったいイメージを持たれがちのローヌも、段々と良い方向にイメージが変わってきているように感じます。ところでこのワイン、美味しいのですが、コストパフォーマンスとしては2K代なら価格相応といったところです。
2008.2.5
コート・デュ・ローヌ・ヴィラージュ
ヴィサン ル・ペール・マイユー 2004
ロッシュ・オードラン
Cave de Oyaji
節分も終わり、鬼が去った後は、雛人形の出番です。こうして毎年季節の行事ごとに人形などをしつらえることができるのは、ひとえに管理人とは全く正反対の几帳面さを持つ、連れのおかげであります。感謝感謝。さてさて、ひさしぶりに午後8時くらいに帰宅できたので、これはワインが飲めると開けたのがお題の1本。もともと年始に飲もうと立てておいたのですが、飲めずに放置されていたものでした。香りはウイスキーボンボンのようなアルコールのボリュームを感じる香りに、黒スグリの香り。色合いは濃い小豆色で、味わいも小豆のニュアンスを感じます。焼き栗の香りも。アタックは非常にスムーズでエレガントすら感じますが、口中では旨みしっかりのやや濃い目の酒質。ガッツリと焼肉にあわせましたが、タレとも好相性でした。
2007.7.3
コート・デュ・ローヌ キュベ・マロリー2004
ロッシュ・オードラン
Cave de Oyaji 1,400円
グルナッシュとシラーのブレンドからなるワイン。当主ヴァンサン・ロシェット氏の一人娘の名“マロリー”が由来とのこと。色は赤黒く濃い色合いでローヌらしさが感じられます。さて、お味ですが、厚みのある燻したような果実の香り。口に含むと草むらや木々のニュアンスもありありで感じるのですが、何より容赦ない分厚い果実味が広がります。ジャミーで化粧濃い目といった感じ。こりゃすごい。しかしながら、過剰に感じたこのなまめかしい果実は、抜栓温度が高かったこともあるのでしょう。アルコールもやや高めの体感でした。とまあ、そんなことを差し引いても、この値段ではありえないくらい、充実した果実を堪能できるワインです。もう少し温度を下げてバーベキューなんかに合わせたら屋外で大活躍しそうですよ。仕事が一向に落ち着く気配を見せず、心身ともに疲労困憊ですが、そんな体に赤ワイン。暑い季節に赤ワイン。気合が入りますね。その後、温度を下げて液を落ち着かせたら印象が少し変わりました。果実はみずみずしさも感じられ、酸も良好。バランスもなかなかのもの。いやぁ、やはりこの季節は温度に気をつけないといけませんね。
2007.1.20
コート・デュ・ローヌ・セザール 2004
ロッシュ・オードラン
Cave de Oyaji 2,500円
飲んだ瞬間に果実の凝縮と旨みを感じるこれぞグルナッシュ。それでいて媚びることなくきっちりとフィニッシュを決める凛々しさはシラーの力か。ブラックベリーの果実。香草などハーブのニュアンスあり。革のアロマも。トーストなどのロースト感。リコリスが効いていて口中では層をなしたミドルレンジの複雑さ。ほっこりとしていて温もりすら感じる安心感があるのは見事なバランスからくるもの。これぞコード・デュ・ローヌの真骨頂といえるワインのお手本だと思う。このクオリティでこの価格は非常に評価できます。87点はちょっと厳しくつけた点数。個人的なファーストインプレッションを加味すれば90点のワイン。
2005.11.25
コート・デュ・ローヌ・ヴィラージュ
ヴィサン ル・ペール・マイユー 2001
ロッシュ・オードラン
Cave de Oyaji
抜栓直後は香り立たず。スパイシーさがぎゅっと閉じこもっている。ひんやりとした印象。それでも濃いソースの肉料理との相性はよく、ワインの密度が美味い。1時間もすると徐々にセメダインやドライマンゴーの香りが立ってきた。味わいのほうも表情がでてきた。目が詰まってスパイシーなタンニンは舌の上で転がる。煮詰めたシロップのような果実はまろやかで、酸も伸びる。ハーブのニュアンスが清清しい。スパイシーで印象的ななタンニンはシラーから、独特の果実はグルナッシュからくるものか、互いにパートをしっかり守っている。口中のほろ苦さは複雑で余韻はスパイシー。時間が経つにつれてパワーを増す。全体にシラー優位。若くまだまだ先があるワイン。
2006.1.28
コート・デュ・ローヌ ギィ・ルイ
タルデュー・ローラン
ひしゃく屋 2,500円
やや黒ずんだ赤紫。黒い果実の香りとハーブや茎や湿ったニュアンス。味わいはパッションフルーツやドラゴンフルーツのように南国系の強い果実がアタックを支配しています。タルデューローランにしてはタンニンが多めで、アフターで舌に残るざらついた渋みは好感が持てます。中間部で広がる複雑さがもっと欲しいところですが、アタックとアフターが心象的なため、飲み心地にテンポを感じますね。想像以上に、価格以上に美味いワインだと思います。1999年物ですが、まだ飲むには早いですね。思いのほかタンニンが溶けきらずに残っているので、もう3年後くらいが丁度良いと思います。