Bordeaux Vintage Chart(ボルドーヴィンテージチャート)


1961年からのボルドーヴィンテージを詳しく紹介しています。

★の数がその年の作柄を表しています。★5つが最高です。


2007 ★★★

早い開花、不順な天候、ベト病、8月の大雨。パーフェクトなワインを期待するには困難な条件ばかりそろった年だった。救いは9月~10月半ばまで続いた好天。収穫が早いメルローは十分な成熟は厳しかったが、9~10月まで収穫を待つことができたシャトーは、最後に訪れた好天の恩恵を受けることができた。たとえば成熟の遅いカベルネ系のワイン。

葡萄の成熟度から推測すると1997年をより成熟させたヴィンテージで、やや1999年に近いヴィンテージと考える。選ぶなら左岸ならポイヤック、右岸ならカベルネ比の高いシャトーあたりか。白ならグラーヴが秀逸。

 

2006 ★★★★

2006年は、9月に降った大雨がシャトーごとの出来を大きく左右しました。“降雨前に収穫を済ませていた葡萄”。これがキーワードです。

成熟が早いメルロー種は、収穫時期がカベルネ種よりも早いことから、カベルネ種が大雨に見舞われた場合の、ある意味“保険”のような役割りでもあります。これがまさに当てはまるヴィンテージとなりました。メルロー種を主体とする右岸のシャトーは、収穫期に雨による被害がなく、カベルネ種を主体とする左岸のシャトーは、雨に見舞われたカベルネ種によって厳しいヴィンテージとなりました。なお、左岸でもワインの主体となる葡萄を降雨前に収穫することができたシャトーは、成功を収めることができました。

右岸ではポムロールとサンテミリオン、左岸ではグラーヴが秀逸な作柄となりました。

 

2005 ★★★★★

開花から収穫までパーフェクトに近い天候に恵まれた年。開花がいち早く温暖だった春、乾燥しつつも適度な雨に恵まれた夏、そして温暖な天候のもと雨に邪魔されること無く完熟してから収穫することが出来た9月。春先から収穫までの降雨量は2003年を凌ぐほどに少なかった。収穫は早いシャトーでは8月下旬から収穫を開始し、多くのシャトーは9月の声を聞くや否や収穫に入った。それだけ早期から健全に成熟した年だったといえよう。左岸、右岸ともに2000年以来の出来となったが、特に左岸のカベルネソーヴィニョンが素晴らしい。右岸はカベルネフラン主体のシャトーが大成功を収めている。赤ワイン同様、白ワイン(ソーテルヌ含)も完璧な年。

 

2004 ★★★

豊作の年で、左岸(特にポイヤック、サンテステフ、サンジュリアン、マルゴー)は全般にメルロもカベルネも良好に熟した葡萄が収穫できたものの、熟特筆するほど完熟感のあるワインではない様子。ややメルロが効いているとの声も。メルロ、カベルネともにクラシックな出来栄えのワインとなった。グラーヴもポイヤックなどの水準に近いが、特に白ワインの出来が秀逸だった模様。右岸はフランがよく熟し、高い水準の出来だったよう。フランを多く使用し、熟したメルロを持つワインは成功を収めているとのこと。ソーテルヌ、バルサック地区は、貴腐のばらつきが顕著な様子。

 

2003 ★★★★

雨が極端に少なく、暑すぎる太陽の日差しがヴィンテージをつくった。春先からの好天に続き、6月から一段と暑くなった。結実は順調だった。この暑さは、さらにボルテージを上げ、以後収穫期まで続くこととなる。特に、8月はボルドーの歴史上で最高の平均気温となった。葡萄は熱波によるストレスに見舞われていたことが容易に想像できる。この暑く焼けた畑を救ったのは、8・9月にわずかに降った雨だった。畑を荒らす大雨ではなく、小雨程度だったが、この雨が葡萄のストレスを拭ったといえる。メルロなど果皮がそれほど厚くない葡萄は収穫を待たずに焼け爛れてしまう畑もあったようだが、この雨まで持ちこたえた畑は大成功を収めた。想像を超える暑さのため、白葡萄の収穫は必然的に8月の早い週から始まった。メルロの収穫は9月の声を聞いてすぐに、そしてわずかに遅れてカベルネの収穫も始まった。雨の恵みがなく、暑さだけに見舞われた畑は、葡萄が熟すのを待ち、9月下旬まで収穫を待ったケースもあるという。今後、記録的な暑さだったと語り継がれるヴィンテージでしょう。

 

2002 ★★★

不安定な天候の年だった。5月は雨と低気温で結実がばらついたよう。6~8月は大問題になるほどの雨はなかったが、とにかく曇りがちで気温が上がらず、葡萄の熟度は遅れていた。9月の中旬からは約1ヶ月、乾燥した好天が続き、収穫を待っていたカベルネにとっては、恵みの9月となった。カベルネソーヴィニョンは、よく熟したものが収穫できたよう。2002年ヴィンテージはカベルネ主体のシャトーを狙うべし。

 

2001 ★★★★

春先の天候は順調で、気温はかなり高く、この時期には珍しい熱波だった。6~7月上旬も暑く乾燥し、ここまでは順調な天候だったが、その後の7月は気温が一気に下がり、冷涼で葡萄の成長に遅れ、ばらつきがでたようす。8月は再び日差しが戻る日があったものの、冷涼な日もあり、寒暖の差が激しかった。9月は雨が少なく、この点では恵まれたものの、気温は相変わらず低かった。全般に雨が少ないヴィンテージだったため、葡萄の出来はどのアペラシオンも決して悪くない。冷涼による硬い酸を伴っていることが懸念される程度。ソーテルヌは抜群のヴィンテージだった。夏の寒暖差と冷涼な気候が、豊富な貴腐菌とソーテルヌにとっては必要不可欠な酸を生み出した。こちらは星五つレベル。

 

2000 ★★★★★

6月は雨こそ少なかったものの、気温は低く、湿度が高かった。7月は雨が多く、やはり日差しに恵まれなかった。行き先が不安視されていたとき、7月29日以降の天候が全てを覆すこととなる。高温乾燥気団がこの後2ヶ月間にわたって、ボルドー全域に停滞した。メルロは完璧に熟し、カベルネはタンニンの素となる果皮を暑くさせ、極限まで熟した。9月に降ったわずかな雨は、熱波による葡萄のストレスをとり、収穫の時期は雨に降られることがなかった。収穫が健全に行われることは、ボルドーの毎年の天候からすると、奇跡に近いことだった。メルロも、カベルネソーヴィニョンも、そしてフランまでも完璧な葡萄が収穫された。パーフェクトなヴィンテージ。

 

1999 ★★★

1990年代で9月がもっとも乾燥していたヴィンテージ。そして雨も多かったヴィンテージ。5月~6月の暑い気候は葡萄を一気に開花させ、6~7月はそこそこ暑く、決して悪い天候ではなかった。8月上旬に大雨・大荒が畑を襲うが、その後は9月まで良く晴れた。悲劇だったのは9月5日にサンテミリオンを局地的に襲った雹。このために即座に収穫を迫られたシャトーが多かった。また、9月20以降はボルドー全域で大雨が続いた。この年、成功を収めたのは、9月下旬の雨までに収穫を終えたシャトーだった。

 

1998 ★★★★

3月はとても暑く、ボルドーではどの畑でも葡萄は早い成長をみせた。4月~5月上旬は雨がちで、多湿だった。そして暑い6月と涼しい7月。ボルドーでは摩訶不思議な天候が続いた。8月は記録的な酷暑で干ばつとなり、葡萄は大きなストレスがあったと思われるが、9月上旬の大雨がかえって葡萄に活気を与えた。生き返ったのだ。そして運命の分かれ目は、9月下旬から10月上旬まで降り続く雨だった。これまでにメルロの収穫を終えたアペラシオン(ポムロル、サンテミリオン、グラーヴ)は全く影響を受けなかったが、カベルネの収穫を待っていた多くの左岸は被害を受けることとなった。ボルドーにとって、特筆すべき右岸の年(星5つ相当)。

 

1997 ★★

春先から収穫期までの雨量は501mm、累計日中気温は3,494度。春先の不安定な天気のため、葡萄の開花時期にばらつきがあった。5月下旬~6月上旬にかけて暑かったが、6月下旬~7月は雨が多かった。8月にはようやく暑い日が続いたが、9月上旬の雨がやはり災いとなる。また、6~9月は記録的な多湿で、健全な葡萄の成長の妨げにもなった。収穫を9月下旬まで待ったシャトーは幾分雨を挽回できたが、雨のとたんにあせって収穫したシャトーは葡萄が貧弱なままだった。

 

1996 ★★★★★

春先から収穫期までの雨量は532mm、累計日中気温は3,267度。これまた豊作だったヴィンテージ。暑い春先~6月、雨が多かった7~8月、そして晴れた9月上旬、大雨の9月末。交互に訪れた晴間と雨。このヴィンテージを成功へ導いたのは、何といっても9月上旬から下旬の晴間と乾いた東の風だった。8月の雨で湿った畑を、一気に乾燥させ、健全なものとした。10月上旬も、ほぼ晴れた天候で、収穫は順調に行われた。8月までの貧弱な要素を、9月以降に一気に挽回した特異なヴィンテージ。豪雨の後に好天が続いた点で、1986年と似ている。左岸は特別な良作だと感じる。凝縮感この上ない。

 

1995 ★★★★★

春先から収穫期までの雨量は251mm、累計日中気温は3,441度。豊作の年。ついに訪れたビッグヴィンテージ。6~8月はこの上なく順調に晴れ続けた。9月も雨は少量で、収穫期の雨も微々たるものだった。メルロはもちろん、カベルネもよく熟した。しかし、雨を恐れて9月末まで収穫をまちきれなかったシャトーは、もったいない年だったかもしれない。待つことが出来たシャトーは、より優れたカベルネを収穫することができた。管理人的には好きなヴィンテージのひとつだが、雨が少ないことが葡萄にとっていいことだけではないように思えるヴィンテージだ。フィネスにやや欠けるように感じるためだ。

 

1994 ★★★

春先から収穫期までの雨量は557mm、累計日中気温は3,441度。毎年続く多雨に、ボルドーの人たちはもう驚かなくなっていたのでは。ともあれ、3年続いた雨のヴィンテージから一転、春先からよく晴れ、暑く乾燥した夏に人々は大きな期待を抱いた。しかし、またしても9月に雨がボルドーを襲う。9月7日から3週間も続いた大雨は、偉大なヴィンテージとなる可能性を摘んでしまったが、水はけのよい畑は、さほどの被害ではなかったよう。特にグラーヴが秀逸だ。早摘みのメルロ主体のアペラシオンにとっては五つ星相当のヴィンテージです。

 

1993 ★★

春先から収穫期までの雨量は571mm、累計日中気温は3,234度。やはり雨が多い年だった。4月~6月は雨が多かったものの、7・8月はよく晴れた。しかし、結果的に9月の降雨量は例年の3倍。雨の谷間がよく晴れたため、腐敗病が発生しなかったことは幸い。日差しも幾分は葡萄を助けたよう。

 

1992 ★★

春先から収穫期までの雨量は590mm、累計日中気温は3,347度。常に雨に支配された年だった。7月8月と暑い日が続いたが、それを上回る雨量がヴィンテージを決定づけた。特に8月に雨量は例年の3倍だった。10月上旬の収穫期も豪雨に見舞われ、悲惨な状況での収穫となった。1992年ヴィンテージは全般に薄まったニュアンスのワインが多いのは、この雨のせいかもしれない。

 

1991 ★★

春先から収穫期までの雨量は336mm、累計日中気温は3,419度。数字だけを見れば1990年と酷似しているが、天候は大きく違った。4月下旬にボルドー全域を襲った霜からこのヴィンテージは始まった。特にポムロルとサンテミリオンは氷点下まで気温が下がり、メルロは壊滅した。左岸も霜の被害を受けたが、こちらではその後再び芽吹いた。新芽は順調に育ったものの、収穫は当然遅れることとなる。そして、またしても襲った9月下旬の雨が、葡萄の品質を下げることとなった。左岸では春先に霜の被害から生き残った葡萄と、次に芽吹いた葡萄と両方がブレンドされた。

 

1990 ★★★★★

春先から収穫期までの雨量は336mm、累計日中気温は3,506度。暑く晴れた日が終始続いた完璧な天候だった。7月の雷雨や、9月の雨は、あまりに乾燥した夏にさらされた葡萄にとっては、むしろ成熟を促す恵みの雨だったようで、9月上旬に始まった収穫の時期も、葡萄の成熟に対して完璧なタイミングだった。収穫が早いメルロはもちろん、カベルネも十分に熟しました。収穫量も多く、非の打ち所のないヴィンテージとの評判が高いです。どのアペラシオンもよい出来栄えで、ソーテルヌは史上最高との評判も。少なくとも2010年を過ぎるまでは、そっとしておいたほうがよいワインでしょう。

 

1989 ★★★★

記録的な大豊作の年。春先から収穫期までの雨量は376mm、累計日中気温は3,442度。雨量は葡萄の成熟に適度なもので、日差しが多かった。葡萄にとって理想的な年だった。しかし、収穫が乾燥した夏のうちに始まってしまった。これは1988年とは違い、雨を恐れたのではなかった。あまりに良好な春先からの天候、暑い夏のため、もう十分に熟したと判断したためだ。しかし、結果的にまだ未成熟の葡萄もあった。全般に、ワインの出来も1988年と似ているが、こちらの年のほうがやや硬い。ソーテルヌはすばらしい出来。

 

1988 ★★★★

春先から収穫期までの雨量は389mm、累計日中気温は3,303度。天候は1987年と似ていた。惜しむべきは、1987年の経験から9月の中旬と早めに収穫を始めたことだ。十分に熟しきらない葡萄もあった。そのため、カベルネよりもメルロ主体のワインのほうが成功している。また、ソーテルヌは大成功を収めた。こちらは星五つレベル。

 

1987 ★★★

春先から収穫期までの雨量は352mm、累計日中気温は3,262度。数字だけを見れば偉大なヴィンテージではないか!事実、9月までは文句の付けようのない好天が続いた。時折降る雨も適度なもので、葡萄は順調に成熟していた。しかし、十分に熟した葡萄をいざ収穫しようとした10月に、大雨が2週間も続き、葡萄は成熟しつつも水分を多く含んだものとなってしまった。厳しい選別をしたシャトーはまずまずのワインを造ったよう。管理人の経験からすると1987年は良好なヴィンテージ。そこそこの深みとチャーミングを兼ね備えた、リーズナブルなヴィンテージです。

 

1986 ★★★★

春先から収穫期までの雨量は386mm、累計日中気温は3,050度。分かりやすくも極度な天候に支配された年だった。夏から9月初旬にかけてはよく晴れた。干ばつで水分が足りなく、葡萄の成熟が心配されるほどだった。収穫前に降った雨は恵みの雨で、葡萄に適度な潤いを与えたが、9月下旬に襲った豪雨がボルドーの運命を左右した。この豪雨の後、一月近く好天が続いたことから、収穫を遅らせたシャトーは成功を収めたよう。また、荒らしは主にグラーヴ、ポムロル、サンテミリオンを襲ったことから、他の左岸はおおむね良作だった。

 

1985 ★★★★

春先から収穫期までの雨量は325mmと多かったが、累計日中気温は3,185度。全体で見れば、ごく平均的な天候の年。春先から夏までは比較的涼しく、7月は雨が多かった。8月から乾燥した日が続き、9月は暑すぎるくらいだった。水不足が懸念されたほど。このため、暑さだけの畑で葡萄は成長が遅れたよう。ゆっくりと葡萄が熟すまで収穫を遅らせることができたシャトーは成功を収めている。

 

1984 ★

春先から収穫期までの累計日中気温が3,111度とやや低いが、それよりも同時期の雨量が550mmで、散々なまでに多い。5月の冷涼と多雨で芽吹きが早いメルロがダメージを受けた。このため、ほとんどのワインはカベルネの出来に頼ることとなった。7、8月と比較的暑かったが、9月末~10月初旬にかけて起こった竜巻が、局地的に葡萄畑を襲った。被害を受けなかったシャトーは熟したカベルネを収穫できたが、メルロに欠けたボルドーは、良好な年にはなり得なかった。

 

1983 ★★★★

春先から収穫期までの雨量は442mmと多かったが、累計日中気温は3,351度と1982年よりも温暖な年だった。この年を左右したのは8月の気候で、暑い日が続いたが、同時に多くの日が雨に見舞われた。そのため、多湿で腐敗病見舞われた畑も多かった。しかし、9月~10月は雨に見舞われることなく好天に恵まれたため、収穫を遅らせたシャトーは結果的に成功を収めることが出来た。特にマルゴー村は秀逸、五つ星レベル。

 

1982 ★★★★★

8月は幾分涼しかったが、7月と9月は猛暑だった。畑が焼けつくほどで、この暑さに耐えることができた葡萄は見事なまでに熟し、糖度は極限まで上がった。グラーヴとマルゴーの一部の畑で、この暑さに耐えられなかったが、ほとんどのアペラシオンでは大成功の年となった。春先から収穫期までの雨量は290mm、累計日中気温は3,300度、少雨温暖で完璧な年だった。一方、ソーテルヌにとっては、この少雨温暖が貴腐菌発生に災いした。記録的に豊作の年でもあった。ボルドーにとって、1961年と並ぶ、超良作のヴィンテージと謳われている。

 

1981 ★★

暑く乾燥した夏で、葡萄は順調に育っていた。春先から収穫直前までは雨量も非常に少なく、誰もが傑作の年となることをうたがわなかったという。しかし、10月に収穫が始まる矢先の大雨で、水ぶくれの葡萄になってしまった。全体の降雨量は少なかっただけに、悔やまれるヴィンテージだった。

 

1980 ★★

雨量も気温も凡庸なヴィンテージ。夏は雨に見舞われ、終始涼しかった。収穫期(10月)の雨も葡萄の凝縮をさらに奪ったが、9月は好天にも恵まれた。そのぶん、救われたヴィンテージだった。特筆すべきはソーテルヌ。良質な貴腐菌は80年代でも1・2を争う出来。

 

1979 ★★★

収穫量が多い年だった。管理人は別名「奇跡のヴィンテージ」と呼んでいる。雨量は中庸、春先から収穫期までの気温は決して温暖ではなく、むしろ冷涼だった。夏の雨、例年収穫期を襲う9月の雨によるダメージもあったが、深刻なものではなかった。決してよい条件ではないヴィンテージだったが、瓶詰めされたワインは期待以上のものとなっている。特に左岸、見つけたら買うべし。

 

1978 ★★★★

春先から収穫期までの雨量は327mmと少なめだが、累計日中気温は3,029度と全般に温かい年ではなかった。春先から8月初旬まで曇りがちで雨にも見舞われた。しかし、8月中旬から収穫期まで続いた好天が全てを補った。収穫が始まったのは10月7日で、葡萄は十分に太陽を浴びることができた。もっと高く評価されてもよいヴィンテージだと管理人は考える。

 

1977 ★

春先から収穫期までの雨量は411mm、累計日中気温は3,065度と恵まれない年だった。春先には霜でメルロが壊滅状態、冷夏、多雨で葡萄が健全に育つ条件は見当たらなかった。70年代では最も厳しいヴィンテージかもしれない。

 

1976 ★★★

春先から収穫期までの雨量は278mmと少なく、累計日中気温は3,383度で、数字の上では偉大な年になるはずだった。終始暑く、極度に乾燥した年で、収穫は9月上旬から始まるなど記録的に早かったが、9月中旬に降った大雨で葡萄は水分を多く含み、薄められてしまった。偉大な年の期待が高かっただけに悔やまれる。収穫量は多かった。オーゾンヌなどまだしっかり生きているワインも多い。

 

1975 ★★★

春先から収穫期までの雨量は362mm、累計日中気温は3,250度でまずまず。7~9月までは暑く乾燥した好天に恵まれ、葡萄はよく熟したが、時折局地的に大雨や雹に見舞われたアペラシオンもあった。9月3週から始まった収穫は10月中旬まで続き、この間も好天が続いた。しかし、出来上がったワインは揃って硬いものが多く、結果的に品質にばらつきがあるヴィンテージとなっている。雨や雹の被害が少なかったポムロルはずばぬけて秀逸で五つ星レベル。

 

1974 ★

春先から収穫期までの雨量は301mmとやや少なめ。累計日中気温は3,124度で、数字だけ見れば決して悪くはない。事実、5~7月まではとても乾燥し、好天が続いた。しかし、8月~10月まで続く雨と強風、そして冷気がまたしても夢を打ち砕いた。収穫量は多かった。

 

1973 ★

春先から収穫期までの雨量は354mm。日差しが多く、温暖な天気に恵まれ、期待されたヴィンテージだったが、9月の雨が良好な畑を一掃してしまった。右岸より左岸のほうが幾分正常な良好な葡萄が収穫されたよう。収穫量は多かった。ムートンが2級から1級に昇格したヴィンテージとして有名。

 

1972 ★

春先から収穫期までの雨量は331mmと多くも少なくもなかったが、8月は天気に恵まれず、同月に集中して降った雨が葡萄を水っぽいものにした。9月は好天が続き、10月に収穫したシャトーがあるほど葡萄に日差しを与える努力をしたが、結局は累計日中気温が2,900度と葡萄が健全に成熟するには至らなかった。

 

1971 ★★★

春先から収穫期までの雨量は496mmと多かったが、累計日中気温が3,269度と日差しもそこそこ多かった。多雨で危ぶまれるも9月の好天で盛り返したヴィンテージ。収穫量はやや少なめ。1999年と近いニュアンス。管理人のバースデイヴィンテージ^^ポムロルとソーテルヌがよい出来栄えで四つ星レベル。

 

1970 ★★★

記録的な豊作のヴィンテージとして有名。気温は中庸からやや温かい程度でしたが、春先から収穫期までの雨量が232mmと少なく、目立った雨にも降られず、良好な収穫を迎えました。比較的強い酒躯のヴィンテージ。左岸、右岸ともに平均的に良好なヴィンテージですが、特にグラーヴが秀逸です。市場では評判のほうが先行しがちなヴィンテージですので、見合う価格なら今飲んで美味しいヴィンテージでしょう。

 

1969 ★

春先から収穫期までの雨量521mmが全てを物語るヴィンテージ。乾燥し、良作が期待された夏だったが、9月の大雨が台無しにしてしまった。収穫量も少なく、市場でもあまり見かけることはありませんね。

 

1968 ★

春先から収穫期までの雨量は458mmと多かった。日照も少なかったため、ふるわないヴィンテージとなった。9月の大雨のため、ほとんどの畑で葡萄が水浸しとなってしまった。60年代で厳しいヴィンテージの一つ。

 

1967 ★★

1964年と共通点が多いヴィンテージ。春先から収穫期までの雨量278mmは好条件だったが(少ないことがよいことではないが)、累計日中気温3,120度と、1964年よりも日照が欠けていた分、やや及ばずか。。左岸にとっては厳しいヴィンテージだった。収穫期の雨を幾分逃れたグラーヴ、ポムロル、サンテミリオンはまずまずのヴィンテージとなった(三つ星相当)。キーワードは早摘みのメルロ。ソーテルヌは、良質の貴腐菌が発生し、恵みのヴィンテージとなっている(四つ星相当)。

 

1966 ★★★

豊作とはまさにこのヴィンテージのこと。春先から収穫期までの雨量はやや多めで、晴れた日も中庸な日数だった。夏場は寒暖が交互に続き、9月はおおむね晴れた。某評論家などは高評価をつけているようだが、少ないながらもこのヴィンテージを飲んだ経験からはそれほど秀逸とは思えない。ヴィンテージを上中下に分けるなら、まさに中の中だと思う。ちなみに雨量は359mm。

 

1965 ★

春先から収穫期までの雨量は461mm、累計日中温度は3,005度。いずれも1963年を上回る、コンディションに恵まれないヴィンテージだった。少な低温多雨で、畑は腐敗病にやられ、散々なヴィンテージと謳われるものの一つ。多雨でも技術でカヴァーできる現代をうらやむヴィンテージでしょう。

 

1964 ★★

収穫量が豊富だったヴィンテージ。夏は非常に暑く、春先から収穫期までの日中温度は累計で3327度。これは1961年を上回るものだった。9月初めにはフランス農務大臣が“世紀のヴィンテージになる”と発言するほど期待されたヴィンテージだった、運命の分かれ目は10月8日に訪れた。この日に起こった豪雨と洪水が夢のヴィンテージの可能性を一掃することとなった。一般的に早摘みされるメルロとカベルネ・フランは、既に収穫を終えていたシャトーがほとんどだったが、遅摘みされるカベルネ・ソーヴィニョンは多くのシャトーが収穫の最中だった。このため、すでに収穫を終えていたグラーヴ、ポムロル、サンテミリオンは被害を免れたが、そえ以外のアペラシオンはいまひとつのヴィンテージとなった。きっと高価でしょうが、手に入るならポムロル、サンテミリオン、グラーヴは四つ星相当

 

1963 ★

長いボルドーの歴史の中でも、悪名高い(失礼!)ヴィンテージとの評判がある。春先から収穫期までの雨量は370mmと確かに多いが、それ以上に同時期の気温が低すぎた(累積で3,010度)。このため、多くの畑が腐敗病の被害にあい、ワインが造られなかったシャトーもある。

 

1962 ★★★★

春先から収穫期までの雨量は249mmだが、葡萄の成長過程の要所で雨に見舞われた。夏の雷雨や収穫期の豪雨は、幾分葡萄を水っぽいものにしたのかもしれない。が、十分に熟してから収穫した葡萄は秀逸なもので豊作だった。どのアペラシオンも甲乙つけがたい、十分な凝縮感をもったワインができたよう。これは、日中の累積温度が1961年とほぼ同じだったことからも、十分に太陽を浴びた葡萄だったことがうかがえる。

 

1961 ★★★★★

春の霜の後は、夏から収穫時期までほとんど晴れたヴィンテージ。春先から収穫期までの雨量は213mmと雨も少なかった。収穫量はごく少量で完熟した葡萄は文句ない出来栄えだった。サンテステフ、ポイヤック、サンジュリアン、マルゴー、グラーヴと、左岸は軒並み最高のヴィンテージ。右岸も少雨で好天に恵まれ、ポムロルは天候の恵みがそのままワインに現れたが、サンテミリオンはどの畑もいまひとつの出来栄えだった。これは1956年の冷害により痛んだ葡萄樹と畑が未だ回復していなかったためといわれている。また、ソーテルヌにとっては好天続きが災いし、良好な貴腐菌がつかなかったため、凡庸な年となった。